医療崩壊を防ぎ、質の高いサービスを維持するために推し進めるべきなのが、医療現場の働き方改革だろう。
これまで医療業界は、医療従事者の献身的な努力や自己犠牲によって、辛うじて支えられてきた側面が強い。
しかし、人手不足が続く中で持続可能性を考慮するなら、過酷な長時間労働をなくす取り組みは、もはや待ったなしの状況といえる。
働く側が心身ともに健康であって初めて、安全な医療が提供できるという基本的な考えに立ち返る必要があるだろう
職場の環境整備は、単なる負担軽減にとどまらず、現場の定着率向上にもプラスな影響を与える。
一度離職した医療従事者が復職しやすい柔軟な勤務体系や、育児・介護と両立できる現場を整えることで、貴重な経験を持つ人材の流出を食い止めることができる。
そして、これらの改革を根底から支える基盤となるのが、DX化による業務改善である。
電子カルテの共有による情報のシームレス化や、AIを用いた事務作業の自動化を徹底的に進めることで、現場を圧迫する膨大な事務負担をカットすることができる。
テクノロジーを賢く活用し、人間にしかできない対人業務を明確に定義し、専門職として活躍できる場面を増やすことが、人手不足解消への最も現実的な道筋となるだろう。
また、DX化は現場の生産性を高めるだけでなく、医療チーム間のコミュニケーションをも円滑にしてくれる。
実際、医療現場でチャットツールを使用する事象が増えており、多忙な中でもやりとりしやすい環境が構築されている。